「マゼンダッ!!」
「ブルースッ!!」
僕はあの時の手を握れなかった……
三年前の魔物の襲来。
国全体は混乱の渦に支配され
全世界へとその情報は伝えられる。
ごく僅かの生存者である
『ブルース』という青髪の青年。
ブルースはある孤児院へと送られ
その孤児院で平和な暮らしを送る。
ただ彼の心は完全に真っ黒に
塗りつぶされていた。
大好きだった女の子――
彼女を守れなかったという自分の弱さが
彼を縛り、どん底へと導いた。
…魔物を憎いと思ったことがないと言ったら
嘘になる、でもそれ以上に僕は僕の不甲斐なさに
自分自身の弱さに憎たらしく思っていた
…僕は弱い、でも…後悔はしたくないから
僕は僕のしたいことをする……僕の道を選ぶ。
|